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2011.03.09

2011年03月甲府市議会代表質問原稿

質問原稿をアップします。

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1、 市長の政治姿勢について
 日本共産党を代表して質問を行います。
 1月30日投票の市長選挙において、わが党は長田正弘さんを候補者に立て、市民の暮らしと福祉を第1にする市政、暮らしと地域を元気にする市政への転換を訴え、たたかいました。ご支持をいただいた皆さんに感謝申し上げます。選挙で敗れはしましたが、わが党が訴えた中身は多くの市民のみなさんの願いであると確信をするものです。今後も、公約の実現に向けて奮闘する決意を申し上げ、質問を行ないます。
 市長任期の最初の議会にあたり、市長がどのような市政をめざしているのかについてお聞きします。

①市民生活の現状の認識について
 まず、市民生活の現状をどのように認識されているのかです。
 市長が施政方針を立てる際の基本は、まず今の社会情勢のもとの市民生活の実態をしっかり把握し、生活実態や市民の願いに沿って方針を立てていくことだと考えます。
 最近、企業の業績回復の兆しが見え始めましたが、国民の暮らしは改善が遅れています。昨年12月の全国の失業率は、4.9%。有効求人倍率は0.62と悪い状況を脱していません。県内においても、1月26日、財務省甲府財務事務所がまとめた「最近の山梨県の経済情勢」では「雇用情勢等に厳しい状況が残るなか、このところ足踏み状態となっている」としています。   
 市内でも多くの世帯で家計所得が落ち込み、国民健康保険料が高くて払えない世帯も急増し、生活保護を受ける人も過去最高の水準です。これらの数字を通じて市民生活の大変さが明らかとなっています。私どもが取り組んだ市民アンケートにもきびしい生活状況を訴える声がたくさん寄せられています。たとえば、「支払いするものは増え、給料は下がり、これで消費税が上がったら、本当に生活できません(30代女性)」「年金生活で大変です。病院に払うお金、薬代など本当にバカにならない金額です。年金は少なくなるし、だんだん生活が大変です(60代女性)」などです。
 市長の所信表明では「経済動向をみると、景気は足踏み状況にあり、失業率が高水準にあるなど厳しい状況にあります」としていますが、市民生活をどのように認識しているのでしょうか。今の社会情勢をどうとらえ、市民の生活実態をどのように認識をされているのか、お聞かせください。また、地方自治体の本来の役割である住民の安全、健康、福祉の増進に寄与するということをどのように果たしていくべきとお考えか、お聞かせください。

②地方主権改革について
 次に、国や県の進める悪政にはきっぱりと対決する立場に立って市政を進められていくかどうか、お尋ねします。
 自公政権から民主党政権に変わりましたが、住民福祉の切り下げや地方自治の破壊、地域経済と地域社会の疲弊が加速しています。民主党政権は、あたかも地方を大事にするかのように「地域主権改革」などといっていますが、その中身は地方自治を壊すものとなっています。具体的には、
①住民の暮らしと福祉のための自治体の独自の仕事を切り捨て、保育所や障害者施設をはじめ社会保障や教育などの各分野で国が定めた最低基準さえ取り払い、「住民福祉の機関」としての自治体の機能と役割をさらに弱める。
②「官から民へ」のかけ声で、保育所や学校給食、公立病院などの民営化や民間委託、各種施設の指定管理者制度への移行など、国と地方自治体の公的責任、公共サービスを投げ捨て、民間まかせにしてしまう。
③“大企業がもうけを増やせば地域も良くなる”と、大企業の呼び込みのための誘致補助金や基盤整備に巨額の税金を投入し、「道州制の導入」など財界・大企業の都合のいいように自治体を大規模化していく。
④これらをすすめるために、議員定数のやみくもな大幅削減などで地方議会を形骸化し、住民の声が議会と自治体にとどかなくする。などです。
 これらは、自公政権がすすめてきた「地方分権」という名での「地方切り捨て」の政治を、丸ごと引き継ぎ、さらに加速させるものにほかなりません。それは「住民の福祉と暮らしを守る」という自治体の原点を壊し、自治体が自治体でなくなるという事態をいっそう深刻にしています。
 今、市民の生活がこんなに深刻な状況の中、地方自治体の本旨である住民の健康や福祉の増進を進めるために、悪い政治の市政への持ち込みはきっぱりと対決をすべきと考えますが、市長の地域主権改革についての見解をお聞かせください。


③TPPについて
 TPPについての見解を伺います。これは国政の問題ですが、地域経済と地域社会にも大きな影響を与える問題です。
 各種団体が反対を表明し、県内では2月10日にJA山梨中央会などが、参加者560人の「日本の食を守る山梨県総決起集会」を県立文学館で開いています。また、2月25日にはJA山梨中央会会長の広瀬久信さんがしんぶん「赤旗」本紙一面に登場されました。「体を張ってでも農業守る」「食糧は輸入できても田んぼや畑、美しい自然や環境は輸入できません」「TPP参加で食料自給率が14%になるという農水省の試算は、ほとんどの国民が外国の食べ物を食べて生きるということで、そんな馬鹿なことは許せません」と語っておられます。
 財界などはTPPによって参加国の関税が撤廃されれば日本の工業製品の競争力が強まり、輸出を増やすことができると強調します。しかし、日本製品の輸出先であるアジアの主要国は交渉に参加していません。また交渉に参加している4カ国とはすでに経済連携協定を結び、これらの国の工業製品関税はすでに撤廃されています。新たな貿易の拡大は期待できません。いっぽう、日本とアメリカの両国だけでTPPに参加を検討している国全体のGDPの9割を占めることになり、結局、日本にとってTPPへの参加とは、日米FTA(自由貿易協定)を一気に推し進めるものにほかなりません。さらに、農業、工業などにとどまらず、労働、安全、医療まであらゆる人、モノ、カネの自由化が検討されています。これらは日本の雇用と賃金を低下させ、消費購買力も税収もへらすなど景気悪化の悪循環につながります。農業だけでなく地域経済の破壊にもつながるTPP参加に甲府市としても断固反対の態度表明を行なうことが必要とかんがえますが、市長の見解を求めます。

2、福祉と暮らし最優先への転換を
①国民健康保険料の引き下げについて
 福祉と暮らし最優先にする市政に向けて2点伺います。まず、国民健康保険料の引き下げについてです。
 昨今、高すぎる国保料に対して全国どの自治体でも住民から悲鳴が上がっています。
 全国的な高すぎる国保料の背景には、国の支出金が減らされ、その埋め合わせとして保険料が値上がりするという構造があります。甲府市でも20年前の1989年度には国保会計の約37%を占めていた国からの支出金が2009年度には28%へと減らされてきました。その一方で保険料は、30歳代4人世帯、所得300万円で89年度には約30万円であったものが、2009年度は約45万円と1・5倍に引き上げられています。宮島市政誕生の2003年度以降では、同じモデル世帯で8万9千円も保険料が値上がりしました。所得の15%にも及ぶ高い保険料は、市民生活を圧迫し、払いたくても払えない状況をつくりだしています。その結果として、滞納世帯は増加し、収納率が低下、国保財政の悪化という悪循環に陥っています。
 そもそも国民健康保険制度は事業者負担がなく、国や自治体の支援があって初めて成り立つ社会保障制度です。全国で約7割の自治体が国保会計の赤字補填や保険料の引上げを抑えるために、一般会計から法定外の繰り入れをしています。

 甲府市は今回の平成22年度補正予算で初めて赤字補填分として一般会計から3億2000万円の繰り入れを提案しました。このことは、従来からの私たちの要求でもあり、保険料引上げを抑えるための措置として一歩踏み込んだものといえます。もう一歩進めて、今かつてなく市民生活が厳しい中で、多くの市民が求めている高すぎる保険料をなんとかしてほしい、この声に応えることが必要ではないでしょうか。大阪府堺市では、62億円もの累積赤字を抱えながらも、来年度予算で一般会計から法定外の繰り入れをして、保険料を引き下げることを決めています。埼玉県新座市、福岡市でも同様に保険料の引き下げを行うことが予定されています。
 国に削減された国庫補助をもとに戻すよう求めることはもとより、一般会計からの繰り入れで国民健康保険料を引き下げ、市民の暮らしに寄り添い、声にこたえるべきではありませんか。見解を求めます。

②こどもの医療費無料化の年齢拡大について
 次に、子どもの医療費窓口無料化を中学3年生まで拡大するよう求めます。
 現在、全国の自治体で子どもの医療費無料化が実施されるようになり、中学3年生まで実施している自治体も500近くと全体の約3割になっています。山梨県内でも半分以上の自治体で中学3年生まで実施、あるいは実施予定となっており、甲府市は遅れをとっています。
 担当課によると、中学3年生まで拡大するには、あと1億円あればできるとの試算があるとのことですが、年間約700億円の一般会計の0.1%をやりくりすれば可能な額です。市長は再三「子どもは甲府の宝」と述べています。安心して医療機関にかかれる環境をつくることは、子どもたちの健やかな成長を保障することにつながります。さらに、子育て世代の経済的支援や少子化対策にもなります。この間、私共が取り組んだ市民アンケートにも、子どもの医療費窓口無料化の年齢拡大は、多くの市民から要望があったところです。甲府市でも子どもの医療費窓口無料化を中学3年生まで拡大すべきと考えますが、見解を求めます。

3、地域に根ざした産業振興政策について 
①地域振興条例の制定
 次に、地域に根ざした産業振興政策について2点伺います。まず、地域振興条例の制定についてです。
 リーマンショックのあと、一部の大企業を中心に景気の持ち直しの動きがみられましたが、2010年8月以降、円高・デフレで景況悪化がすすみ、中小企業はどの業界でも厳しい状況におかれています。「下請けの仕事は極端に減少している」「材料単価は上がっているのに加工代はあげてくれないのでその分加工代が下がっていることになる」など、地域経済を支える中小企業、地場産業は依然として苦境に立たされています。
 こうした中、多くの自治体がこれまで大企業誘致といった、呼び込み式の経済政策に取り組んできましたが、これではうまくいかないという認識が深まってきています。甲府市も企業誘致条例の制定や、北口の再開発事業や紅梅地区再開発事業などの中心市街地の活性化政策に取りくんできましたが、地域経済や地域の賑わいの創出には結びついていない、というのが現状です。

 今、求められているのは、地域の自然と文化、歴史を生かした生産とサービスの提供で雇用と所得を生み出して、地域経済を支える中小企業を応援する施策です。地域経済の主役である中小企業が発展してこそ、内発型で地域循環型の経済振興が可能となります。
 昨今、中小企業振興を自治体の大方針とする条例が、全国で制定されています。先進都市の例をみると、条例には、中小企業の振興が地域振興には不可欠であること、中小企業が地域経済の柱であること、が明確に位置づけられています。さらに市の責務として、中小企業予算の拡充、支援体制の充実などを行うことを明記し、実効性が担保されています。また条例制定後は、具体的な取り組みを進めるための協議会等を設置するなどして、その理念を実現する取り組みを支援しています。この条例は理念条例で制定しても意味がない、という声もありますが、制定へ向けた取り組みの中で、中小企業者、自治体、市民、地域金融機関等の意識を変え、議論を深めることができます。そして、中小企業振興、地域振興という共通の視点からさまざまな取り組みが一体的に行われることにつながっています。
 甲府市でも新年度の執行方針に商工業振興指針の策定がうたわれていますが、これをさらに進めて中小企業の振興に画期となる条例を制定してはいかがでしょうか。見解を求めます。

②住宅リフォーム助成制度の創設について
 産業振興策の2点目として、市内業者の仕事をつくり、循環型経済の流れを後押しする住宅リフォーム助成制度の創設を再度提案します。この制度は、全国でも緊急経済対策として注目され、県内でも市川三郷町が来年度予算に300万円を計上し実施する予定となっています。
 制度の内容は、市民が住宅をリフォームする際、市内業者に発注した場合には一定額を助成する、というものです。市民の潜在的な需要を大きく引き出し、住宅の安全性を高め、地球温暖化はじめ、環境対策にも有効な施策であること、さらに地域経済への波及効果も非常に大きいと評価されています。

 経済波及効果は、明石市の試算では20倍といわれており、大きな道路をつくる公共事業やプレミアム商品券といった経済政策よりも高い経済効果が得られる、と評判になっています。また、何よりも「仕事が一気に増えた」「歩けば仕事が生まれる。行政が仕事の後押しをしてくれている」と業者のみなさんから大変喜ばれており、業者の仕事や雇用の増加にもつながっています。宮古市では、今年度1年限りの制度でしたが、継続してほしいという市民の強い要望があったことや、経済対策のみならず、30代男性の求人が2倍になったなど若者の雇用にもつながることから、来年度も予算化されたそうです。
 12月議会で当局は「調査研究する」と答弁されましたが、現時点でどのような研究結果が得られたのかお伺いします。
 
4、地域の要望について
①五割川の改修促進について
 最後に、私の住む甲府市南部、山城地域の要望について2点伺います。まず、五割川改修の促進についてです。昨日の上田議員も質問されましたが私からも再度お伺いします。
 山城地域を流れる一級河川の五割川は小瀬町地内に未改修部分、約450メートルが残され、長期にわたって改修がストップしています。そのため、集中した降雨の際には上流からの雨水が飲みきれず、あふれた水が中小河原町南部、県営小瀬団地東部、およびJA甲府市本所付近に道路や宅地を押し流す勢いで流れ込んでいます。河川管理者は山梨県ですが、地元自治体として甲府市が積極的に改修促進の為に乗り出すべきではありませんか、当局の見解を求めます。

②ごみ処理施設について
 次に、現ごみ処理施設の使用期限の2年間延長についてです。上町にごみ焼却施設が設置されてから38年が経過しました。当初の施設は公害防止装置も貧弱なものだったため近隣の住民は煤煙(ばいえん)と悪臭、騒音に悩まされました。また、長期間ダイオキシンの危険にさらされ、公害の防止を強く求めてきました。平成7年に新設された現在の工場は最新の設備を備え、モニタリングの体制も充実して運転されてきました。しかし、これ以上の負担は耐えられないとの地元の要望に基づき当局との取り決めの中で平成22年度までを使用期限と定めました。この間、平成18年3月に次期施設の候補地が笛吹市八千蔵(やちくら)・高家(こうか)地区から笛吹市境川町上寺尾地区に変更され、期限内の移転が難しくなったため、4年間の使用期限の延長がおこなわれました。さらに希少動物のミゾゴイの生息が確認され、今回環境アセスメントのためにさらに使用期限が2年間延長されました。このため、2回にわたり、周辺住民で作る「市ごみ処理施設建設対策委員会」との協定を結びなおしてきました。

 そこで、2月15日に締結した協定の内容について2点お伺いします。第1に地元が恐れているのは更なる期間の延長です。締結された覚書の第2項では「再度これは延長しない」としていますが、これを保障するものは何なのかをうかがいます。第2に焼却炉や付属施設の劣化によりダイオキシン類による公害のおそれはないのか、その対策はどうなっているのかです。この2点について、当局の答弁を求めます。
 以上で最初の質問を終わります。

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